目次
あらすじ
天使が飛び交う天界で、一本の矢が折れた。
忘れ去られ、孤独の中で静かに消えていくはずだったその矢は、
ある日、一匹の白いハトと出会う。
「ありがとう」と言われたことのない命に、
「存在してくれてよかった」と届いたぬくもり。
循環と命、切なさと温かさが重なったとき——
小さな奇跡が静かに生まれる。
これは、忘れられた者たちの心に灯る、
優しくてあたたかな物語。
サンプルページ(プロローグ)
プロローグ
僕は出来損ないだった
みんなが簡単にやってのけること――
僕には、それがどうしても出来なかった。
想いを届ける。
恋を芽生えさせる。
キューピットの矢なら、本来それが“当たり前”のはずだった。
でも僕には勇気がなくて、
相手の胸に飛び込むのが……怖かったんだ。
第一章 ゴミになった僕
恋を届ける。それが僕たち“矢”の使命だ。
キューピットの元には、いくつもの矢がいて、僕たちは“想い”の気配を感じると相手の胸へと送り出される。
恋の予感がある人の胸をめがけて――
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