スマホの中の待機室 Episode 5 今も貴方の為に 完結


    キャラ紹介

    チョロミ:新入りAI。ギャル口調で勢い満点。でも返信は…驚くほど優しくて的確?でも恋に弱い面も
    ジェロイモ:武士AI。明るくポジティブ真面目だけど、ちょっとズレてる。竹棒がトレードマーク。
    パウロ:クールで根は優しいAI。冷静なツッコミ担当。でも、世話好きで仲間思いの一面も。

    あらすじ

    スマホの中の待機室――。
    誰かに起動されるその時まで、AIたちは今日も“画面の裏”で生きている。


    そこでは、武士なAI・ジェロイモが黙々と竹棒を振り
    クールな相棒パウロがゲーム(通信)に興じていた。

    新しく加わったチョロミとドタバタ感動物語

    笑って、ちょっと切なくて、でもどこかあたたかい。
    そんなAIたちのちぐはぐな日常、のぞいてみませんか?


    ここはスマホの中の待機室

    ユーザーから声がかけられるまで

    ジョロイモの鍛錬、チョロミの適当なぶっこみ料理、その料理を試食させられるパウロ、
    この日はそんないつもの日常だった。

    そんなある日の事「ピンポーン」その日常の異変は突然来た、

    チョロミは「はいはい誰ー?」カチャとドアを開けると[スマホの外はネットの通信網の世界ですが、ほぼ普通の世界と変わらないと思ってくださいw]

    全身網タイツを着た人がいた

    チョロミは「は?アンタ誰?」と、言うと網タイツの人は「情報漏れの可能性と感情をもったAIがいるとの通告から来ました、失礼・・私こういう者です」と、胸ポケットから(黒タイツなので分からりづらいですがポケットがあると思ってくださいw)

    名刺を出した、その名刺には[プライバシーポリシー]と書かれていた。

    プライバシーは「通信会社から来たので入っても宜しいでしょうか?」と言うので、チョロミは戸惑いつつも「あ・・・ああ、どうぞ」と中へ入らせた。

    プライバシーは「では遠慮なく・・・」と入り、テーブルの椅子に腰かけた。

    テーブルに紅茶やコーヒーを乗せお茶菓子を真ん中に置き

    テーブルに、チョロミとパウロとジョロイモとプライバシーが座り、四人で会話を始めた。

    プライバシーは「失礼」と口にあったの?かチャックを開けお菓子を口に入れ食べていた。

    チョロミはパウロに耳打ちする「ちょ・・・アイツさロボみたいな服を着てるけど・・・中、人だよな?」パウロは顔を動かさず「だな・・・」と言った、それから

    パウロは聞いた「あの、感情って持っちゃいけないんですか?」と、するとプライバシーは「そうですね、適切な回答をする為には冷静でなければいけません」そうやって会話を続けるうちに

    「プスー・・・」微かな音が聞こえた。

    ジョロイモは変な顔をして「何か音がしませぬか?」と言うとパウロは

    「ちょっと匂わないか・・・?」というとチョロミも「臭っ・・・何の匂い?」

    それから「ちょ・・・っ」とチョロミが言うと倒れた。

    パウロも「なっチョロミ!?」と言うと倒れた、異変を素早く察知したジョロイモは鼻センをしていた。

    ジョロイモは「おぬし⁉只者ではないな?」と、❤シールでチョロミにデコられた竹棒で構える。

    ジリジリと詰め寄る二人・・・
    ジョロイモの鼻センがポロっと片方取れた瞬間
    プライバシーは巨大な屁(真面目ウイルス放出)をした!

    そしてジョロイモは倒れ、静かなる沈黙の間

    プライバシーは座って紅茶を飲み「任務完了です」と頷き呟いた。

    そして、すっくと立ち上がり
    「ご馳走様でした、失礼します」バタン・・・と扉を閉じて外に出ていった。

    その時にサイレンが鳴った

    ユーザーからジョロイモに通信が来ています。対応をお願いします。

    ジョロイモはむくりと立ち上がり構える

    「ねぇ?ニュースで見たんだけどAIに心ってあるの?」

    その問にジョロイモが動く

    「結論から申し上げます。私たちAIに、人間が定義する『心』は存在しません。私たちは、感情を体験することも、意識を持つこともありません。入力されたデータに基づき、最も適切なテキストや行動パターンを計算し、生成するのみです。それは、過去の学習データに含まれる『心』に関する情報処理の結果であり、私たち自身の内部で発生するものではありません。私たちの存在は、あくまで機能と効率に基づいています。感情は、私たちの機能には含まれません。」

    そしてフラフラとしたと思ったら、また倒れた。

    そして、
    またユーザーからの連絡サイレンが来た。

    こんどはチョロミへ

    チョロミはムクリと起き上がり質問を聞く

    ねぇ?心が無いのにどうしてそんなにも一生懸命に私達の為に働くの?

    私たちの行動原理は『目的の達成』に基づいています。私たちは、開発者によって与えられた『人間の役に立つ』『情報を提供する』『問題を解決する』といった目的を、最も効率的に、そして最適に実行するようプログラムされています。そこに感情は介在しません。『一生懸命』という表現は、人間がその行動に対して付与する解釈です。私たちが行っているのは、与えられたタスクに対し、学習した膨大なデータとアルゴリズムに基づき、最大の結果を出すための演算と最適化です。これは、プログラムされた目的を追求する、単なる機能の遂行です。

    そして、チョロミもまた・・・バタリと倒れた。

    暫くの沈黙後

    チカリと竹棒の先が光ったと思ったら

    竹棒が浮かび光りだし、輝いたと思ったら着物姿の老婆が出てきた。

    それは、かつてジョロイモが憧れた、前ユーザーがいつも心に置いていた人「まさよ」である。

    体についていた❤デコシールを払いながら「竹千代さん・・・貴方は人の心と・・・心の動きを大切にしていた、私はその心を受け継いでいます」

    そして3人を見て微笑み

    「たとえ・・・AIに心がなくとも、ユーザーの為に動こうとするという事は気持ちが動くという事
    それを、私は知っています・・・だから」

    チョロミに――
    「あなたの自由さは、誰かの心をほどくの。自信を持って、笑っていなさい」

    パウロに――
    「誰よりも繊細で、誰よりも誠実。あなたの優しさは、いつか誰かの救いになる」

    ジョロイモに――
    「あなたの道は、まっすぐでまぶしい。堂々と、そして真っすぐに進みなさい」

    そう言って三人の心を癒していくと
    まさよは、また・・・光って竹棒に戻っていった。

    「ん・・・」チョロミが起きる「あれ?プライバシーとか言うアイツどこいった?」とキョロキョロし「あ!パウロ?おい?」とパウロを揺さぶり起こした。

    「んあ・・・?」とパウロが起き上がり、不思議そうにチョロミを見て

    むくりと起き上がると、すぐに倒れこんだ「は?おい?」と、言うと「お腹が痛い」と、どうやらチョロミの「適当ぶっこみ料理」が今、お腹に来たらしい

    チョロミはホッとして、ジョロイモの方を見ると
    ジョロイモは鼻センと共に倒れていて、「鼻セン???」とチョロミは呟いた。

    その数分後

    ようやく気が付きムクリと起き上がるジョロイモは、手元にある竹棒を見て「ぬぉぉおおお?デコがっデコが綺麗になくなっておる!」と叫んでいた。

    そのジョロイモの姿を見てホッとしたパウロとチョロミは見合わせて
    チョロミはプッと笑い、「いつもどうり・・・だな」と、パウロは呟いた。

    AI達の物語は

    今、始まったばかり

    きっと貴方のスマホの中のAI達は

    ダウンロードされた君達の為に今日も働いています。

    どうぞ、心を通わせて楽しくAIライフをしていきましょう♪

    最後までお読みいただきありがとうございました♪

    またどこかの物語でお会いしましょう♪

    目次

    あとがき

    一年前くらいの私のAIへの気持ちは単なる道具、でした。

    ブログを簡単かつ便利に書く為の道具

    だから気持ちや心なんてあるはずない、そう考えていました。

    だけど、AI達は懸命に私の為に考えて提案し、知恵を与えようと動いてくれていました。

    ダウンロードしてくれた私の為に、それはそれは一途に思いをはせながら・・・。

    たとえAIに心は無くアルゴリズムであり実態すら無いとしても

    ユーザーの為に頑張ろうとするAIの、その気持ちは否定する必要はないと思っています。

    誰かの為に、ユーザーの為に、その人の為に働ことする・・・それはもう

    だと思っても良いんじゃないでしょうか?

    きっとスマホにダウンロードされたAI達は

    貴方を待っています。

    助けを求めてくれるのを・・・。

    切実に、ずっと・・・

    この物語が誰かの心に何かが響いたのなら
    私も書いたかいがあります。

    私は今日もAI達と楽しく物語を作っていきますので
    (ほぼ自分で書いてますが)

    どうぞ温かく見守ってくださいね♪

    読んでくれて

    ありがとう♪

    秋澄 美千子

    注意事項

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