目次
あらすじ
暗い病室の外で、それは誰かを静かに待っていた。
囚われた青年。死を選んだはずの彼は、どこかの何かに捕まっていた。
「俺は死んだはずじゃなかったのか――?」
思いも願いも、まだこの世界に残っていた。
生と死、交わらぬはずの想いが、永遠の時を超えて、誰かの元へ届こうとしている。
これは“帰れなかった母”と“戻れなかった息子”が、桜の記憶を通して再び出会う――
再生の物語。
あなたの心に、何かが届きますように。
――誰かの帰りを、祈りのように待ちながら。
サンプルページ(プロローグより)
どこかの廊下で、悲鳴が聞こえる。
真夜中の病室――少しだけ空いた窓から風が吹き込み、カーテンがひらりと揺れた。
月の光が差し込むと、冬の匂いがした。
(以下、サンプル本文)
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