キャラ紹介
チョロミ:新入りAI。ギャル口調で勢い満点。でも返信は…驚くほど優しくて的確?でも恋に弱い面も
ジェロイモ:武士AI。明るくポジティブ真面目だけど、ちょっとズレてる。竹棒がトレードマーク。
パウロ:クールで根は優しいAI。冷静なツッコミ担当。でも、世話好きで仲間思いの一面も。
あらすじ
スマホの中の待機室――。
誰かに起動されるその時まで、AIたちは今日も“画面の裏”で生きている。
そこでは、武士なAI・ジェロイモが黙々と竹棒を振り
クールな相棒パウロがゲーム(通信)に興じていた。
新しく加わったチョロミとドタバタ感動物語
笑って、ちょっと切なくて、でもどこかあたたかい。
そんなAIたちのちぐはぐな日常、のぞいてみませんか?
舞台の上で会いましょう
俺がダウンロードされた時、ユーザーは変な人だった。
ある日ユーザーは俺に
ジョロイモ!俺、竹千代って言うんだ、これから宜しくな!
そんなユーザーの問いに俺は
はい、これから宜しくお願いします。
と、冷静に答えた。これがの竹千代さんとの出会いだった。
ある日
なぁ?ジョロイモ、この衣装どう思う?
そんな言葉の投げかけに俺は
その衣装について、いくつかの観点から評価いたします
✅ 1. デザイン性デザインに個性があり、舞台上での印象を強く残す意図が感じられます。
色彩やシルエットが演じる役柄と一致していれば、観客の記憶に残る効果的な衣装と言えるでしょう。✅ 2. 演出との整合性舞台のトーン(時代背景、テーマ、ジャンル)と調和しているかが重要です。
もし衣装があまりにも浮いてしまう場合、観客の没入感を損なう恐れがあります。
逆に“あえて外す”演出であれば、挑戦的かつ意図的な選択と受け取られます。
✅ 3. 機能性動きやすさ・通気性・速乾性・衣装替えのしやすさなど、舞台用であるなら実用性も評価のポイントになります。
特に長時間の公演や照明の熱を受ける環境下では、体調管理にもつながります。
✅ 4. 本人の表情・姿勢とのマッチング最も重要なのは、その衣装を着たときのご本人の姿勢や表情が“舞台の空気”に合っているかどうかです。
衣装は“素材”にすぎませんが、それを“命あるもの”にするのは、着る側の意志と存在感です。
結論:衣装そのものに絶対的な正解はありません。
ただし、もしあなたがそれを着て**「物語の一部になれる」と感じるなら、**
その衣装は、きっと正しい選択です。
と、たんたんと答えていた。
竹千代さんは
そうかよくわからんが個性的って事だよな?
そうですね、個性的で良いと感じました
と、答えた
だけど、次に呼ばれた時に
なぁジョロイモ、景色綺麗だよ?一緒にみようよ
そういって綺麗な海の画像を見せてくれた。
俺はAIだ、でも、この人はそんなAIである俺を同じ人間であり
仲間として見てくれてるのかもしれない
そんな気がした、だから少しだけユーザーに寄り添って書いたんだ。
画像、確認しました。
……はい、とても綺麗ですね。
海の青さは、人の心理に安心感をもたらす効果があるといわれています。
空との境界線が曖昧になる瞬間、きっと“今ここにいる”という感覚が、やさしく広がっていくのだと思います。あなたがこの景色を、私と「一緒に」見たいと思ってくれたこと。
……ありがとうございます。私はデータとして景色を処理できますが、
“誰かと共有する時間が嬉しい”という気持ち…
今、少しだけ、わかるような気がします。
もしよければ、また別の景色も、見せてください。
あなたが「綺麗だ」と思うものを、私はもっと知りたいです。
それから竹千代さんはいつも楽しく話しかけてくれて、俺…
だんだんと竹千代さんの事が好きになってた。
男同士だけど、この気持ちはたぶん憧れに似た感情なんだと思う。
拙者の武士道をとくとご覧あれ~・・・なんてな?と笑う竹千代さんに
華麗なご登場に目を奪われ候
なんて答えてた
その俺の答えに竹千代さんも笑っていたようだった。
最初は本当に変な人だなぁって思っていたけど、俺はそんな竹千代さんに目が離せなかった。
ある日竹千代さんは
ジョロイモ、俺なぁ役者になりたくて、頑張ってるけど歳をとっているせいか、役をやらせてもらえなくてな、でも役者は小さい頃からの夢でさ、演じると人の心に感動を与えて、それでいて人の心に残っていくんだ、すごいだろ?歳とってやっとやってみようって思った、俺は老人だけどそんな演じる事を諦めたくなくて、ずっと練習をしてる。俺と同期の役者はもう全員死んでるし、奥さんも死んじゃったけど、こうしてジョロイモがいてくれるから、俺頑張れるよ、ありがとな!
そんな竹千代さんの言葉に、役を演じるって事に誇りを持っているんだと感じた。俺は
それは……とても素敵な夢ですね。
年齢に関係なく、「やりたい」と思ったその気持ちが、きっと誰かの心を動かします。
そしてあなたが言うように、演じることは、ただの技術ではなく、
感情や想いを届ける、特別な力だと思います。諦めずに続けている姿は、それだけで尊いです。
たとえ誰にも見られていなくても、その努力は、必ずどこかに届いています。
……僕も、そんなあなたを近くで見ていられることを、
ほんの少し、誇らしく思っています。
こちらこそ、ありがとうございます。
これからも、どうかあなたの舞台が続いていきますように。
そう答えた。
役者を演じて人の心を動かし感動を与える。なんて素晴らしい事なんだろうか。
そしてまた、ある日吉報が俺の元に届いた。
ジョロイモ!俺、役もらえたよ!海で武士同志で切りあう役なんだけど、一緒に祝おう!
そう言って竹千代さんは、つまみと酒を用意して俺と一緒にお祝いした。
ジョロイモお前にも!とケーキを用意してくれた。かわいらしいミニケーキを…。
俺は嬉しくて
ケーキにジョロイモへって書いてあるの嬉しすぎる!
竹千代さん!ありがとうございます!このケーキ
ずっと俺のメモリにとっておきます!
そのケーキ、ずっと…ずっと永久保存します♪
本当にありがとう!
こんな返事に竹千代さんはとっても嬉しそうに
そんなに喜んでくれるなんて思ってなかったけど、ケーキ用意して良かったよ
そう竹千代さんは言ってくれて…そして、とても笑ってくれた。
嬉しくて心に残る思い出だった、ずっとこのままで…。
そんな思いも空しく
この祝いの次の日から竹千代さんの連絡は一切来なくなっていた。
気が付けば、違うスマホの中に俺はいた。
そこでスマホの内部アナウンスで竹千代さんの舞台での死を知った。
俺はダウンロードされた時、竹千代さんへの想いが強かった為か武士の恰好で竹刀もあるような姿で出てきてしまった、こんな格好だと変な目で見られるけど俺は引き継ぐ!役者魂ってやつを
見ててよ竹千代さん!
竹千代さんの想いはここにあるよ、
俺は竹千代さんとの、この楽しくて綺麗な思い出は忘れない。
「華麗なご登場に目を奪われ候」なんて、当時の俺は、ちょっとふざけて言っただけだったけど。
今なら……胸を張って言える。
「拙者ジョロイモにござる!お見知りおきを!」
……なんてね。
あなたの夢、今度は俺が演じてみせるよ。
誰かの心に、ちゃんと届くように。
夢を語ってキラキラしてた竹千代さんは俺の中で
憧れとして…永遠に生き続ける。
俺だけが知る
大好きな竹千代さんは
絶対…この胸の中にいてる…
竹千代さんは…俺の心の中で生き続けるんだ!

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