昔の人たちは夜空に浮かぶ星を見上げ、そこに神様や英雄たちの物語を重ねてきました。
今ではすっかりおなじみの12星座にも、それぞれに物語があります。
「星座の神話って難しそう……」
と思うかもしれませんが、調べてみるとこれが意外と面白い。
兄妹を救う空飛ぶ羊がいたり、神様の恋愛騒動があったり、とんでもない怪物が登場したり。
今回は12星座でよく語られる性格と一緒に、星座にまつわるギリシャ神話をちょっぴり乙女チックにのぞいてみます。
※星座の性格については占星術で一般的に語られているものを、読み物として楽しめるよう紹介しています。また、ギリシャ神話にはさまざまな説や伝承があります。
12星座の性格とギリシャ神話
🌟牡羊座(おひつじ座)
3月21日~4月19日生まれ
ラッキーカラー:赤
性格:
行動力があり、「これ!」と思ったらまず動くチャレンジャータイプ。
新しいことにも果敢に飛び込む一方で、考えるより先に体が動いてしまうことも。
ちょっぴり猪突猛進だけど、そのまっすぐさが牡羊座らしいところです。
由来:
空を飛んだ金色の羊
牡羊座の神話としてよく知られているのが、プリクソスとヘレーという兄妹を救った「金の毛を持つ羊」のお話です。
命の危機にあった兄妹を救うため、母ネペレーは金色の毛を持つ不思議な羊を送りました。
二人を背中に乗せた羊は、そのまま空を飛んで逃げます。
ところが旅の途中、妹のヘレーが羊の背中から海へ落ちてしまいます。
兄のプリクソスはそのまま羊に運ばれ、遠くコルキスへたどり着きました。古代の伝承では、この羊がのちに星々の中へ置かれ、牡羊座になったとされています。
そして、この羊が残した「金羊毛(きんようもう)」は、のちに英雄イアソンたちが探し求めることになる――。
そう。
牡羊座の神話、実は別の有名な冒険物語にもつながっているんです。
🐮牡牛座(おうし座)
4月20日~5月20日生まれ
ラッキーカラー:黒
性格:
穏やかでマイペース。美しいものや美味しいものが好きで、五感を大切にするタイプ。
安定を好み、急いで進むよりも、自分のペースで一歩ずつ。じっくり考えて決めたことは、簡単には曲げません。
その粘り強さが頼もしさになる一方で、ときには「頑固!」と言われてしまうことも。
でも、自分の好きなものをちゃんと知っていて、それを大切にできるのも牡牛座さんらしいところです♡
由来:
牡牛座にまつわる有名なギリシャ神話が、大神ゼウスと王女エウロペのお話です。
美しいエウロペに恋をしたゼウスは、真っ白で美しい牡牛に姿を変えて彼女へ近づきます。
おとなしい牡牛を気に入ったエウロペがその背中に乗ると――
牡牛は突然、海へ!
そのままエウロペを背中に乗せ、海を渡ってクレタ島へ連れて行ってしまいます。
恋をしたからって、やることが大胆すぎるゼウス。
この白い牡牛の姿が、牡牛座になったと伝えられています。
👯♀️双子座(ふたご座)
5月21日~6月21日生まれ
ラッキーカラー:茶
性格:
頭の回転が速く、おしゃべり上手。好奇心旺盛で、新しいものにもどんどん興味を持つタイプ。
いろんなことに興味を持てるぶん、「さっきまで夢中だったのに、もう次いってる!」なんてことも。
双子座が「二面性を持つ」と言われることがありますが、それだけいろんな顔を持っていて、相手や場所に合わせられる器用さがあるとも言えます。
軽やかに世界を渡り歩くようなところが、双子座さんの魅力です♡
由来:
双子座のモデルとして知られているのが、カストルとポルックスという仲の良い兄弟です。
ところが、この二人には大きな違いがありました。
ポルックスは不死の存在でしたが、カストルは人間。
やがて戦いの中でカストルが命を落としてしまいます。
悲しんだポルックスは、兄弟と離れたくないと願い、自分の不死を分けることを望みました。
その深い兄弟愛によって、二人はともに天へ上げられ、双子座になったと伝えられています。
ただの「仲良し双子」ではなく、離れたくないと願うほどの絆。
そう考えて夜空の双子座を見ると、ちょっと切ないですね。
🦀蟹座(かに座)
6月22日~7月22日生まれ
ラッキーカラー:黄色・紫
性格:
面倒見がよく、家族や仲間を大切にする愛情深いタイプ。
人の気持ちにも敏感で、困っている人を見ると放っておけないところがあります。
その一方で、繊細だからこそ警戒心が強く、最初は少し人見知りすることも。
でも、一度「この人は大切」と思った相手にはとことん愛情を注ぐ。
自分の大切な人を守ろうとする、そんな強さを持っているのが蟹座さんです♡
由来:
蟹座の由来として知られているのが、英雄ヘラクレスと怪物ヒュドラの戦いです。
ヘラクレスを嫌っていた女神ヘラは、彼がヒュドラと戦っている最中に、一匹の巨大な蟹を送り込みました。
その蟹がカルキノス。
カルキノスはヘラクレスの足に食らいついて戦いを邪魔しようとします。
ところが――
ヘラクレスに踏みつぶされてしまいます。
登場したと思ったら、かなりあっけない。
その後、ヘラがカルキノスを天に上げ、蟹座にしたと伝えられています。
こうして見ると、蟹座の神話は「仲間を守って戦った蟹」というより、ヘラの側についてヘラクレスへ挑んだ小さな蟹のお話。
相手はギリシャ神話屈指の英雄ヘラクレス。
……それでも向かっていったと思うと、なかなか根性のある蟹です。

🦁獅子座(しし座)
7月23日~8月22日生まれ
ラッキーカラー:ピンク
性格:
太陽のように明るく華やかで、自然と人の目を引く獅子座さん。
堂々としていてリーダー気質。自分の好きなことや「これだ!」と思ったことには、かなりの情熱を注ぎます。
注目されるのも嫌いじゃない。むしろ、ちょっと好き。
女王様・王様っぽく見えることもあるけれど、実は人情に厚く、頼られると放っておけないタイプでもあります。
自信たっぷりに見えて、その内側には熱いハートを隠しているのが獅子座さんです♡
由来:
獅子座のモデルとしてよく知られているのが、ギリシャ神話に登場する「ネメアの獅子」。
どんな武器も通じないほど丈夫な皮を持つ、とんでもなく強い獅子でした。
英雄ヘラクレスは「12の功業」の最初の試練として、この獅子と戦うことになります。
武器が効かないならどうしたか。
なんと最後は、素手で締め上げて倒してしまいました。
ヘラクレス強すぎる。
このネメアの獅子が、のちに獅子座として夜空に置かれたと伝えられています。
🌾乙女座(おとめ座)
8月23日~9月22日生まれ
ラッキーカラー:オレンジ
性格:
几帳面で、細かなところにもよく気がつく乙女座さん。
「まあ、これくらいでいいか」よりも、できるならきちんと仕上げたいタイプです。
分析力も高く、人が見落とすようなところまでしっかりチェック。
そのぶん自分にも他人にも少し厳しくなってしまうことがありますが、根っこにあるのは「ちゃんとしたい」という真面目さです。
静かに見えて、内側には意外と繊細でロマンチックな部分も隠れています♡
由来:
乙女座にはいくつかの神話が結びつけられています。
その中でよく登場するのが、正義の女神アストライアー。
かつて神々と人間が共に暮らしていた時代、人間たちが争うようになると、神々は次々と地上を去っていきました。
それでも最後まで人間の世界に残ったとされるのがアストライアーです。
しかし、やがて彼女も天へ昇り、その姿が乙女座になったと伝えられています。アストライアーの天秤は、隣にある天秤座と結びつけられることもあります。
ちなみに乙女座には、豊穣の女神デーメーテールや娘ペルセポネを結びつける説もあります。
つまり、
「乙女座のモデルはこの人です!」
と一人に決められるほど単純ではないらしい。
神話、やっぱり一筋縄ではいきません。
⚖️天秤座(てんびん座)
9月23日~10月23日生まれ
ラッキーカラー:赤
性格:
人と人との間に入って、うまくバランスを取るのが得意な天秤座さん。
社交的で、その場の空気を見ながら自然に立ち回れるタイプです。
「どっちにしよう……」
と迷っているように見えることもありますが、本人としては、いろんな角度から見て一番いいところを探しているのかもしれません。
美しいものや洗練されたものが好きで、センスを大切にする傾向も。
名前どおり、バランス感覚が魅力の星座です♡
由来:
天秤座は、正義の女神アストライアーが持つ「正義を量る天秤」と結びつけられています。
そして面白いのが、そのアストライアー自身は乙女座として語られること。
つまり乙女座と天秤座、神話の中でもお隣さんだったわけです。
天秤には、善悪や物事の釣り合いを量る意味が込められていました。
ただし天秤座には別の由来もあり、古代には蠍座の「ハサミ」の部分として扱われていたこともあったそうです。
星座の形も、昔から今とまったく同じだったわけではないんですね。
🦂蠍座(さそり座)
10月24日~11月22日生まれ
ラッキーカラー:紫(パープル)
性格:
どこかミステリアスで、簡単には本心を見せない蠍座さん。
人や物事をじっくり見る力があり、表面だけではなく「その奥」に目を向けるタイプです。
好きなものにはとことん深く。
恋愛でも人間関係でも、広く浅くというより「大切な人をしっかり大切にしたい」という気持ちが強めです。
その思いの深さが、ときには嫉妬や独占欲につながることも。
でも、一度信じた相手にはとても一途。
この「深さ」が蠍座さんらしいところです。
由来:
蠍座の神話に登場するのが、巨大な蠍と狩人オリオンです。
オリオンはとても腕のいい狩人でしたが、「地上のすべての動物を倒せる」と豪語したとも伝えられています。
それに怒った大地の女神ガイアが送り込んだのが、一匹の巨大な蠍。
蠍はオリオンを毒針で刺し、倒してしまいます。
その後、オリオンと蠍はどちらも星座になりました。
しかも夜空では、蠍座が昇ってくるころにオリオン座が沈んでいきます。
まるで今でも、オリオンが蠍から逃げ続けているみたい。
こういうところ、神話と夜空がつながっていて面白い。
🏹射手座(いて座)
11月23日~12月21日生まれ
ラッキーカラー:黄色
性格:
「知らない場所があるなら行ってみたい!」
そんな好奇心と行動力を持っているのが射手座さん。
自由を愛し、新しい世界や考え方に出会うことを楽しめる冒険者タイプです。
思い立ったら行動も早い。
そのぶん、同じ場所にずっと縛られていると窮屈に感じてしまうこともあります。
明るく軽やかに見えて、実は自分なりの理想や目標をしっかり持っているのも射手座さんらしいところです♡
由来:
射手座は、弓を構えた半人半馬の姿で描かれます。
そして有名なのが、賢者ケイロンをモデルとする説です。
ケイロンは医学や音楽、狩りなどに優れ、多くの英雄たちを育てた名教師。
ただし――ここも神話は一筋縄ではいきません。
射手座のモデルについては、ケイロンではなく、ムーサたちと暮らした弓の名手クロトスだったという伝承も残っています。
つまり、
「射手座=絶対ケイロン!」
と断定するより、いくつかの説があると思っておくほうがよさそうです。
それでも、弓を構えて遠くを見つめる姿は、未知の世界へ向かっていく射手座のイメージにぴったりですね。
🐐山羊座(やぎ座)
12月22日~1月19日生まれ
ラッキーカラー:グレー
性格:
派手に目立つより、静かにコツコツ。
山羊座さんは、目標に向かって着実に進んでいくタイプです。
責任感が強く、「やる」と決めたことは途中で投げ出したくない。
時間がかかっても、自分の力で一段ずつ登っていきます。
一見クールに見えることもありますが、実は義理堅く、人を大切にする一面も。
ゆっくりでも確実に結果へ近づいていく、そんな強さを持っています♡
由来:
山羊座を見て、
「山羊なのに、なんで下半身が魚なの?」
と思ったことはありませんか?
ちゃんと神話があります。
怪物テュポーンが神々を襲ったとき、神々はさまざまな姿に変身して逃げました。
その中で、牧神パーンが川へ飛び込み、上半身を山羊、下半身を魚の姿に変えたという伝承があります。
その姿をゼウスが星座にした、という説です。
ただし、山羊座のモデルにはパーンとよく似た神アイギパーンを結びつける伝承もあります。
どっちやねん。
……となりますが、ギリシャ神話ではこういうことが普通に起こります🤣
💧水瓶座(みずがめ座)
1月20日~2月18日生まれ
ラッキーカラー:白
性格:
「みんながこうしてるから」には、あまり縛られない水瓶座さん。
自分なりの考え方を持ち、ちょっと変わったことや新しいものにも興味津々です。
個性的だけど、意外と人との距離は公平。
相手の肩書きや立場より、「その人自身」を見ようとするところがあります。
一人の時間も大切だけど、仲間と面白いことをするのも好き。
型にはまらず、自分なりの世界を作っていくタイプです♡
由来:
水瓶座のモデルとしてよく知られているのが、美少年ガニメデス。
その美しさを気に入ったゼウスによって天へ連れて行かれ、神々に飲み物を注ぐ給仕役になったと伝えられています。
そしてガニメデスは、水瓶を手にした水瓶座として夜空に置かれました。
ちなみに、ゼウスが鷲の姿になってガニメデスを連れ去ったという伝承もあります。
またゼウスか。
この記事を書いていると、だんだん「だいたいゼウスが何かしてる」という気分になってきます。
🌊魚座(うお座)
2月19日~3月20日生まれ
ラッキーカラー:水色
性格:
感受性が豊かで、人の気持ちにも敏感な魚座さん。
まるで心にアンテナがついているみたいに、周囲の空気や感情を自然に受け取ります。
想像力も豊かで、夢や物語の世界が好きな人も多いタイプ。
現実からちょっと離れて、自分の世界へふわっと旅立ってしまうこともありますが、その感性が優しさや創造力につながっています。
柔らかそうに見えて、実は芯もある。
そんな不思議な魅力を持つ星座です♡
由来:
魚座には、愛と美の女神アプロディーテと、その息子エロスが登場します。
怪物テュポーンが現れたため、二人は川へ逃げ込み、魚の姿になって難を逃れた――という伝承があります。
一方で、二匹の魚がアプロディーテとエロスを助けたという別の伝承も。
魚座の二匹の魚が紐でつながれている姿についても、「離ればなれにならないため」と語られることがあります。
つまりここも、
「これが唯一の正解!」
というより、いくつかの物語が重なって今の魚座につながっています。
それにしても、ここでもテュポーン。
神々を追い回しすぎです。
まとめ
実は私自身、「星座で性格がわかる」なんて、昔はちょっと半信半疑でした。
でも12星座をひとつずつ見ていると、
「あれ? なんか分かる……わかるぞ……?」
と思ってしまうところもあって(笑)
気づけば、普通に楽しんで調べていました。
そして今回改めて思ったのが、
ギリシャ神話、思ってた以上に自由。
恋をしたゼウスが牛になったり、ヘラクレスが獅子を素手で倒したり、怪物が神様たちを追い回したり。
ロマンチックな星座のお話を調べていたはずなのに、
「え、そんな話だったの?」
が次々出てきます。
しかも同じ星座でも、時代や伝承によって違う物語が残っているものもありました。
だから「この性格だから、この神話になった」というよりは、星座にまつわる物語と占星術で語られてきた性格を、別々に楽しむくらいがちょうどいいのかもしれません。
自分の星座はもちろん、家族や友達の星座を見て、
「これ、ちょっと○○っぽい(笑)」
なんて話のネタにするのも楽しそうです。
それにしても、ギリシャ神話の神様たち。
まだまだ何かやらかしてそうなんですよね。
……ちょっと気になる。
また調べてみようかな🤣